自閉症1歳2歳3歳頃の特徴〜クリスティン・ジェイコブ君を例に〜
自閉症児の1歳2歳3歳頃の特徴についてまとめます。今回は『ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい』の主人公であるクリスティン・ジェイコブ君の例を参考に、年齢別に特徴をあげていきます。クリスティン・ジェイコブ君の本についてはこちらの記事を参考にしてください。
自閉症の特徴の現れ方
0歳児
- よく笑い、他の子どもと大差はなかった
- 頭の良い子どもの兆候があった(1歳までには「cat」や「dog」などの短い単語を発していた)
- 他の子どもとは違う几帳面さと器用さ(ミニカーをテーブルのふちにきちっと間隔まで揃えて並べる・大量の綿棒を使って先端同士をつなげていき迷路のような図形を作るなど)
- 格子縞が大好きだった
1歳児
- よく笑っていたのに笑わなくなった
- おしゃべりをしなくなった
- 物事に関わろうとしなくなり、好奇心や幸せそうな表情も消えていった
- 目を合わせなくなった
- 抱っこを嫌がるようになった
- 壁に当たる日光や、手を上下に動かすことでできる影をずっとみつめていた
- 1歳2ヶ月でお絵描きをさせると、奇妙なほど美しい円をたくさん描いた
2歳児
- 2歳半頃、部屋にいても分からないほど一切しゃべらなくなった
- 話しかけられても反応を示さなくなった
- 抱きしめても押しのけられ、数秒間抱っこができれば良い方
- 目が回ってしまうまでくるくる回った
- 物体を手のひらや平らな場所で回し、ながめていた(回転するものへの執着)
- 円筒形のものにつよい興味を示し、何時間も空っぽの花瓶に小さな物体を出し入れして遊んでいた
- 床に伸びる陰や、自分の影をずっと観察していた
- 狭い場所に潜り込むことを好んだ(クローゼットがお気に入り)
3歳児(診断が中度から高度の自閉症へ)
- 鉛筆をきちんと握ることができなかった
- 足を片方ずつ出して階段をのぼることができなかった
- 人が拍手をするのを見てまねることができなかった
- 療法士の顔の表情や、発する音をまねることができなかった
- 療法士のトレーニングには集中して取り組めなかったが、その後にする一人遊びでは非常に集中していた。
- クレヨンが緻密に何百本もカラースペクトルを正確にたどった順番で並べていた
- 初めてピアノに出会った日、一度オルゴールで聞いただけの曲を間違えずに弾くことができた
ジェイコブが3歳のとき、「診断という折の中に閉じ込められた一年間だった」と母親のバーネットは本の中で語っています。療法士の診断や指導によって、ジェイコブができないことばかりに焦点を当てたトレーニングばかりを行っていたからです。
以上が実際に自閉症と診断されていたクリスティン・ジェイコブ君の例です。
最後に
もしもお子様が自閉症の可能性があったとしても、自閉症であることに悲観することはありません。自閉症などの発達障害を持っているということは、それだけ可能性も秘めている脳であるということです。こちらの記事も参考にしてくださいね。