『ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい』発達障害オススメ本
『ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい』の本は、「字を書けるようにすらならない」「16歳までに靴のひもを結べるようになればラッキーだ」などと診断された息子ジェイコブ君とその母親クリスティン・バーネットさんの親子の物語です。
子どもの才能を信じ、長所や得意なことを伸ばすことのできる環境を与えることが、どれだけ素晴らしいことか考えさせられる本で、ka7a-mamaおすすめです。
「ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい」
クリスティン・ジェイコブ
この物語の主人公であるクリスティン・ジェイコブは、いまや、アインシュタイン以上のIQの持ち主です。抜群の記憶力や数学力を持ち、将来のノーベル賞候補と言われています。
クリスティン・ジェイコブは、8歳で大学レベルの数学・天文学・物理学のコースを受講し、9歳で大学に入学。12歳のときには、大学の物理学の研究者としてアルバイトを経験します。あおのアルバイトをはじめてから3週間目には、格子説におけるある未解決問題を解き、一流の専門誌にも掲載されるようになりました。
クリスティン・ジェイコブの幼少期
こんな天才的な頭脳を持つクリスティン・ジェイコブですが、そんな彼もかつては自閉症でその天才脳の片鱗すら見いだされてなかったのです。それどころか、「字を書けるようにすらならない」「16歳までに靴のひもを結べるようになればラッキーだ」などと専門家に診断されます。その中でも、彼を信じ、サポートし続けてきたのが、母親であるクリスティン・バーネットさんです。
クリスティン夫妻は、クリスティン・ジェイコブが徐々におしゃべりをしなくなり、自分だけの世界に閉じこもっていくのを目の当たりにしながらなすすべもなくそれを見ているしかありませんでした。
保育士として多くの子どもを見てきたバーネットは、自分の子どもが普通ではないことに徐々に気付き始めます。
母親バーネットの決意
診断では、「あまり良くない」から、「良くない」に変わり、ジェイコブ君が3歳のときに専門家から言い渡されたのは「ジェイコブ君が16才になったときに、自分で靴ひもを結べるようになっていたらラッキーだ」という残酷なもので、そんなどん底からのスタートだったのです。
しかし、バーネットは希望の光を捨てませんでした。母親としての直感を信じ、悩みながらも希望を捨てるのではなく、探し求める道を進もうと決心したのです。ジェイコブ君の可能性を、その可能性が何であれフルに引き出すために、必要なことは何だってやると心に決めたのです。
その後
バーネットは、ジェイコブの様子を細かく観察しながら、希望の光を探し続けます。時には心が折れそうになることもあり、時には夫婦の考え方が相違することもあり、弟の病気や、祖父の死などめまぐるしく忙しい日々を過ごします。
そしてその中で、ジェイコブは自分の輝ける場所を見つけ、将来のノーベル賞候補と言われるまでにもなったのです。
この本を読むと、子どもの才能を信じ、長所や得意なことを伸ばすことのできる環境を与えることが、どれだけ素晴らしいことか考えさせられます。
もちろん全ての発達障害児がクリスティン・ジェイコブ君のような天才的な脳を持っているわけではありませんが、その子どもの才能を信じ、長所や得意なことをを伸ばしてあげることは、必ず将来につながるはずです。
発達障害のマイナス面を強く感じてしまう人、どうやって育てていけば分からないと途方に暮れている人、様々な人に希望の光を指し示してくれる素敵な本です。
『ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい』 オススメです。