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個別学習塾・元小学校教諭・発達障害教育・二児ママの記録帳 〜人生は楽しんだもん勝ちだ〜

発達障害児のこんなときどうする!?「勝ち負けにこだわる」

f:id:ka7a-mama:20170624224151j:plain 発達障害児の、こんなときどうする?コーナーです。このコーナーでは、具体的なお悩みを元に、発達障害児の理解の仕方や、支援方法などをまとめていきます。

今回は、「勝ち負けにこだわりすぎる子」に対する支援方法についてです。勝ち負けにこだわることはよくあることです。「負けず嫌い」な子どもは負けたことをバネに乗り越える力を発揮する場合もあります。しかし、勝ち負けにこだわりすぎて、負けたときにパニックを起こし友だちやものに手を出したり、ズルをしてまで勝とうとする場合があります。また、負けたくないからゲームをすること自体を拒否する子どももいました。

こういった勝ち負けにこだわりすぎる子どもには、どんな対応策があるでしょうか。「勝ち負けにこだわりすぎる子ども」の原因と対策についてまとめていきます。

勝ち負けにこだわりすぎてしまう原因

発達障害を持っている子どもは感情のコントロールが苦手です。衝動的でブレーキが効かず、負けや失敗をすることでパニックを起こしたり、怒ってしまうことがあります。また、自信がなく、失敗状況に向き合えなかったり、時には、怒ることで注目を得たり、思うように周りを動かしたりする行動パターンを誤学習してしまっているパターンもあります。

このような背景から、ゲームをする前から「やってもどうせ負けるからやらない。」とゲームをすること自体拒否したり、ゲームをしているときに、負けそうになったら「おもしろくない。やーめた。」と途中で一方的にやめたり、負けたときの悔しさを怒って周りに当たり散らしたりしてしまうのです。

「勝ち負けにこだわりすぎてしまう子」への対策

負けることが嫌でゲームを拒否する子ども

「ゲームをしたらどうせ負けるもん」といって、ゲーム自体を拒否してしまう子どもに対しては、勝つ楽しさを感じさせてあげましょう。「勝つときもあるし、負けるときもある」ということを理解させることが必要です。そのためには、意図的に「勝つ」場面を設定し、次に「負け」に向き合わせる場面を設定します。

「負けたけど、最後は勝てて楽しかった」という経験を積み重ねることで、「勝ちが良い」という単純な価値観から「買ったり負けたりするのが楽しい」「最後まで楽しく活動できる喜び」を実体験させ価値づけることが大切です。

負けたときに感情を爆発させてしまう子ども

怒って当たり散らす子どもがいると、集団の雰囲気が悪くなり、友だち関係にも支障が起こりやすくなります。負けた悔しさはそれとして受け止め共感するとともに、それでもやってはいけないことがあることを理解させます。負けて悔しい気持ちをどのように発散すれば良いのかを考え、意識させることが大切です。怒りの感情を別の形で表現する方法を見つけたり、「ま、いっか」と気持ちをを切り替える方法を見つけると良いでしょう。

逆の立場で、一緒にゲームをしている子が負けて怒ってきたらどう思うかを考えさせたり、コミック会話などを用いて、負けたときにどのように対応すればよいかのシュミレーションを行うことを繰り返すことで、次第に負けたときの感情のコントロールの仕方を学んでいきます。

 

次回は、勝ち負けにこだわりすぎる子どものためのソーシャルスキルトレーニングを紹介します。是非参考にしてくださいね。

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