発達障害児の育て方ポイント!集中できる環境づくり
発達障害をもつ子どもは、集中を持続させることが苦手です。
少しの刺激で別の方に集中が向いてしまい、気づいたら全く別のことをやっていた・・・ということが日常茶飯事です。
特にADHDの衝動性を持つ子どもたちには、その特徴が顕著に現れます。
また、自閉症スペクトラムのある子どもの場合、場所と目的を結びつけて認識していることがあり、「何をしてもよい空間」という設定に不安を感じるケースもあります。
今回は、そんな発達障害児の育て方ポイント5回目として、発達障害を持っている子どもが集中できる環境づくりのポイントについてまとめていきますね。
集中できる環境づくり
環境づくりのポイント
不要な刺激をできるだけ減らす空間づくりを心がける。
学習スペース、遊びのスペース、着替えのスペースなど、目的別にスペースを区分けするのが好ましい。
ものはできるだけ減らし、整理整頓しやすくする。
余分な情報にさらさない
発達障害のある子は、多くの情報にさらされると気が散りやすくなる傾向があります。余分な情報にさらさないことがポイントです。
窓の近くだと、誰かの話し声や車の音、誰かが通るたびに刺激となって、作業を中断させる原因になるでしょう。
学習机は、窓が見えない位置に壁に向けて配置するのがオススメです。
また、学習机から見える壁にカレンダーや壁に掲示物を貼っていると、それも刺激になります。
学習とは関係のない掲示物は貼らないようにしましょう。
学習机から見えるところにどうしても刺激となってしまうものが見えてしまう場合は、棚に目隠し用のカーテンをつけて、棚の中や本の背表紙が見えないような工夫をするとよいでしょう。
学校でも環境づくりは大切!
家では環境を整えて集中することができるようになったのに、学校では全然・・・と言う場合は、担任の先生に相談してみましょう。
教室環境を整える必要があります。
黒板の周りに余計な掲示物がないか、席は、窓側や廊下側など外からの刺激を受けやすい場所にないか、もしくは、周りの友だちが刺激となってしまう場所にないか確認する必要があります。
集中しやすいおすすめ場所
経験上、一番前の右から二列目、左から二列目(窓側・廊下側を避ける)場所が一番集中しやすい場所だと思います。
また、別の刺激に反応しそうになったときも、先生の視野に入りやすいため、声かけで集中の対象を戻すことができます。
最後に
このように、学習環境を整えることは、発達障害のある子どもにとっては必要なケースが多いです。
子どもによっては学習環境を整えることで、驚くほど集中して学習に取り組めるケースもあるので、一度試してみる価値はあると思います。
また、教室をそのような状態(掲示物を少なくするなど)に保つことで、発達障害ではなくても、学習に集中しにくい子どもにとっても良いでしょう。
この考え方が、「すべての子どものための教育」であるインクルーシブ教育につながってきます。
集中しやすい環境づくり、是非試してみてくださいね。