発達障害児の育て方ポイント!褒める?叱る?悩める育児法
子育てにおいて悩みはつきものですよね。その理由として、子育てにはなかなかすぐに結果が出ないことが挙げられます。「こうしたらこう育つ」そんな完璧な子育て方法があるわけではなく、子育てはいつも試行錯誤。その中でも悩むポイントが「褒め方」と「叱り方」だと思います。
「褒める育児で甘やかしてしまうと、いつまでもできないままなので、厳しく叱ってしつけた方が本人のためになるのでは?」という考え方もありますが、今回はこのような発達障害児の育て方ポイントについてまとめていきます。正解はないとされる子育てですが、一つのヒントにしてもらえればと思います。
発達障害児の育て方ポイント
1.「叱る」より「褒めよう」
発達障害を持つ子どもたちは、ほかの子どもに比べても失敗が多く、叱られることが多いです。多くの場合、うまくいかないことや、周りから理解されないことで、本人も困ったり悩んだりしています。
そのような状態でさらに大人に叱られてしまうと、子どもはますます自信を失い、自己肯定感をもてなくなります。「何をやっても自分はダメだ」「頑張っても無駄だ」と思うようになり、人を信頼したり、意欲をわかせたりすることができなくなってしまいます。
ですから、不適応行動に対しては厳しく叱るのではなく、ご褒美をおあずけにするという程度にとどめ、できた時は盛大に褒めることが大切です。
2.褒め方のポイント
適応行動がとれたときや、本人が頑張ったとき、上手にできたときはすぐにほめてあげることが大切です。適応行動とほめられた体験が結びつきやすく、よいイメージとして子どもに残ります。そうすると、子どもは次回からも同じような行動をとろうとするようになるでしょう。
また、ほめる時は手放しでほめましょう。「ここはよかったけど、ここは直そうね」などという言い方だと、ほめられているのか注意されているのかが分かりにくく、子どもに伝わりにくいからです。多少気になる点があったとしても、成長したところがあった場合は徹底してそこをほめることが大切です。
ほめる時は、できるだけ簡潔なことばで表現しましょう。「上手だね」「すごいね」「えらいよ」「お母さん嬉しい」など、分かりやすくストレートな表現方法を心がけることで、子どもに伝わりやすくなります。
そして、ことば以外にも、抱きしめてあげるなどといった表現も効果的です。子どもは「褒められた」「お母さんが喜んでくれた」という良いイメージを持ちやすく、次につながりやすいです。
3.叱り方のポイント
不適応行動に対して「しかること」はあまり好ましくないと書きましたが、なんらかの方法で「その行動は良くない行動である」ことを子どもに伝える必要はあります。そのときに効果的な方法の一つとして、無視をするという方法があります。無視をすることによって「その行動は求めていませんよ」というサインになります。
ただし、周りに迷惑がかかってしまう場合はこの方法は使えません。また、その行動で起こってしまった不利益は本人にも感じさせる必要があります。
また、不適応行動に対して、「お母さんは悲しい」などの気持ちを伝えるのも効果的な方法です。これを、「アイメッセージ」と言います。「アイメッセージ」とは、その名の通り、「私」を主語にしたメッセージです。相手を責めるのではなく、私を主語にして子どもに気持ちを伝えることで、叱ることなく「それはよくないよ」と伝えることができます。
不適応行動に対しては、よくない行動であることを伝え、適応行動に対しては、大いに褒め、認めてあげることで、少しずつ適応行動が増えていくはずです。根気よく続けていくことが重要です。