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個別学習塾・元小学校教諭・発達障害教育・二児ママの記録帳 〜人生は楽しんだもん勝ちだ〜

発達障害児にもお手伝いを②〜家庭でできる支援〜

f:id:ka7a-mama:20170613224547j:plain 前回は、家でのお手伝いの効果や粗大運動を取り入れたお手伝い、微細運動・目と手の協応・視覚認知を意識したお手伝いについて紹介しました。

ka7a-mama.hatenablog.com

今回は、ワーキングメモリーを意識したお手伝いや、コミュニケーション能力を育てるお手伝いの紹介をしていきます。楽しんで挑戦しながら、達成感や自己肯定感、そして、責任感を育むことができる家庭でのお手伝い。失敗もあるかとは思いますが、継続することでいろいろな変化が生まれてくる可能性があります。日々のお手伝いがそのままトレーニングにもなるため、オススメです。

ワーキングメモリーを意識したお手伝い

ワーキングメモリーとは、言われたことや見たことを瞬時に記憶しておく短期記憶のことを言います。言われたことをすぐに忘れてしまったり、無意識に行動していて次に何をするか分からなくなってしまったりする、ワーキングメモリーが弱めの子どもにおすすめのお手伝いです。

ワーキングメモリーについてはこちらの記事を参考にしてください。

ka7a-mama.hatenablog.com

①家の中でものをもってくる

「たんすの一番下の引き出しに入っているはさみとのりを持ってきて」などとお願いします。言われたことを覚えておく練習です。子どもに応じて一度に言う量や取りにいく場所を増やします。また、元に戻してもらうのも、「さっき出した場所を覚えているかな?」などと言ってお願いします。

②複数のものを買ってくる

買い物が一人でできる子どもには、複数のものをリクエストして買ってきてもらいます。一緒にお店に行き、「野菜売り場から人参と玉ねぎとジャガイモを持ってきて」などと頼むお手伝いもいいでしょう。

ワーキングメモリーを意識したお手伝いなので、できるだけ言われたことを暗記しておくというスタイルが理想です。言われたことを口に出して復唱する、指を折りながらいくつ頼まれたのか考える、頭に映像化するなどの覚え方も教えます。記憶が難しい場合は、メモに一文字ずつ書いてから行くなどの工夫をすると良いでしょう。

一人でお買い物ができるようになるためには、この記事を参考にしてください。

コミュニケーション能力を育てるお手伝い

コミュニケーション能力を育てるお手伝いは、いろいろな臨機応変さが必要なので、お手伝いの上級編です。対面式での店での買い物などは、初めは横で見守り、最終的には一人でできるようにサポートしていくと良いでしょう。

①回覧板を回す

町内会の回覧板などを、隣の家に回します。言うことは決まっているため、比較的取り組みやすいお手伝いです。

②天気予報やニュースなどをテレビで見ておいて伝えてもらう

家事などで忙しいとき、子どもにニュースや天気予報を見ていてもらい、後で内容を伝えてもらいます。テレビで見たことを記憶し、相手に伝わるように自分の言葉で伝えることが必要なので、コミュニケーション能力やワーキングメモリーのトレーニングになります。それを見てどう思ったかなどの感想を話すなど話題を広げて話すこともできます。

③対面式での店での買い物

個人店やクリーニング店など、対話の必要なお店で買い物をするお手伝いです。話しかける声の大きさに注意したり、言っていることが分からなければ「もう一度言ってください」ということなどを教えます。臨機応変さが求められる上級編のお手伝いです。

対話する声の大きさを教えたいときにはこの記事を参考にしてください。

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