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個別学習塾・元小学校教諭・発達障害教育・二児ママの記録帳 〜人生は楽しんだもん勝ちだ〜

発達障害をもった子どもを適応行動へと導く「トークンエコノミー」とは?

f:id:ka7a-mama:20170618172136j:plain 何度注意しても行動が変わらない。正しいことをしたら褒めているけどなかなか定着しない。 そんな悩みを解決するため、今回は「トークンエコノミー」という方法を紹介したいと思います。

トークンエコノミー」とは、衝動的に動いてしまい、自己判断で適応行動がとれない発達障害児、特にADHDの子どもにオススメです。根気よくこの「トーキングエコノミー」方式を続け、褒められる機会を増やすことによって子どもの行動が変化してきます。発達障害児にオススメのトークンエコノミーとはどういった行動療法なのでしょうか。

トークンエコノミーとは?

img_6953 トークンエコノミー

トークンエコノミー」とは、適応行動へと導く行動療法です。適切な行動がとれたときに、トークン(ポイント)を与え、それが目標数までたまったら、具体的なご褒美と交換できるようにするシステムで、不適切行動を適切行動へと導くための方法です。

具体的なご褒美があることで、子どももやる気を持って取り組むことが出来ます。また、評価する具体的項目を定めるため、大人側からしても子どもを褒めたり認めたりする機会が増えます。好ましい行動がとれた時はたくさん褒め、「正の強化」を与えることがポイントです。

また、上の画像にある「ふりかえりカード」などを用いて、一日のふりかえりをするのも良いでしょう。一日の終わりに点数を振り返り、色などで区別するとより分かりやすくなります。

 

トークンエコノミーの方法

①適応行動(望ましい行動)と、不適応行動(望ましくない行動)が具体的にどんな行動であるのかを説明し、共通理解する。多すぎると守るのも評価も大変なので、少しずつ増やしていくと良いでしょう。

②それぞれの行動について、得点を決めます。(シールでも可)

宿題を終わらせた +80点
部屋の片付けをした +80点
兄弟とけんかをしなかった +30点
けんかをした −50点
宿題をやらずに遊びにいった −30点
親の指示に従えなかった −20点
学校に忘れ物をした −10点

③日常生活で提示した行動が現れたときに、点数を与えます。

④点数が一定数たまったら、具体的なご褒美を与えます。

ご褒美の具体例

100点たまるごとに、ゲームを30分やってよい。50点たまれば、おやつを1品増やしてあげる。など、子どもにとって魅力的なご褒美にすることが大切です。

トークンエコノミーのメリット

トークンエコノミーを行うと、点数制のため、頑張ったことが子どもにとって分かりやすいということがメリットです。たまっていく喜びがやる気になり、ますます頑張るようになります。また、不適切な行動をとったときも、マイナスの点数を与えることで、子どもに不適切な行動だと伝えることができます。ついつい叱りすぎてしまう方にも効果的な方法です。

トークンエコノミーをはじめとする行動療法は、成果が見られるまで時間がかかります。見守る大人も長いスパンで子どもの成長を見守る覚悟が必要です。しかし、根気よく続けることで子どもたちは確実に変化し、成長していきます。是非一度試してみてくださいね!