ソーシャルスキルトレーニング実例集①「言葉のやり取り」
今回は、ソーシャルスキルトレーニングの実例を紹介していきます。
今日紹介するソーシャルスキルは、他人との言葉のやり取りを中心に、待つことや、座ること、人前で話すこと、ヒントから推測することのトレーニングになります。
ソーシャルスキルトレーニングは、ゲーム感覚で楽しんで取り組めるようにすることがポイントです。
このようなスーシャルスキルトレーニングのゲームを通して、子どもたちは、友だちとの言葉のやり取りの基礎を学ぶことができます。
言葉でのやり取りは、言葉を理解する、言葉を表現するといった言語機能に加え、相手の話を聞いて受け入れたり、応じたりするといった社会性が必要になります。
1.箱の中身はな〜んだ?
ゲームの目的
相手の答えを予測して質問を考え、それを言葉に表す活動を通して、ことばのやり取りの仕方を学ぶ。
ゲームのやり方
①プレイヤー(箱の中身を当てる人:1人)とヒントマン(箱の中身のヒントを与える人:1人以上)に分かれる。
②指導者は、箱の中に入れるカード(食べ物や、文房具などが書かれたもの)をヒントマンにだけ見せてから、箱の中に入れる。
③プレイヤーはいろいろな質問ができるが、ヒントマンは「そうです」「違います」のどちらかでしか答えられない。ヒントマンが複数名いる場合は、全員で声を揃えて言う(「せーの!そうです」)
④プレイヤーは答えが分かったら手を上げてから、答えを言う。
※ゲームの流れや質問の仕方など、言葉で説明するだけでなく、実際に大人がやってみせるモデリングで示すと良い。
※ヒントに結びつくような質問を考えやすくするために、「質問ヒントカード」を用意しておく。もちろん「質問ヒントカード」がなくても、質問が考えられる子どもには不要。
2.隠してるものな〜んだ?
ゲームの目的
相手の答えを予測して質問を考え、それを言葉に表す活動を通して、ことばのやり取りの仕方を学ぶ。
ゲームのやり方
①隠す人(1人)とプレーヤー(答えを当てる人:1人以上)に分かれる。
②指導者は、隠す人と相談して隠すものを決めて、プレイヤーに見えないように隠す。
③プレイヤーはいろいろな質問ができる。
④プレイヤーは答えが分かったら手を上げてから、答えを言う。
※ゲームの流れや質問の仕方など、言葉で説明するだけでなく、実際に大人がやってみせるモデリングで示すと良い。
※隠すものを選べない子どものためにあらかじめいくつか用意しておく。(文房具・ビニール袋など)
※質問が考えやすいように「質問キーワード」をいくつか書いておき、それを見ながら質問を考えられるようにいておく。(音→「それはどんな音がしますか?」・いつ→「それはいつ使うものですか?」)