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個別学習塾・元小学校教諭・発達障害教育・二児ママの記録帳 〜人生は楽しんだもん勝ちだ〜

発達障害児のこんなときどうする?「文字がうまく書けない」「字がきたない」①

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発達障害児の、こんなときどうする?コーナーです。このコーナーでは、具体的なお悩みを元に、発達障害児の理解の仕方や、支援方法などをまとめていきます。

今回は、「文字がうまく書けない子ども」「字がきたない子ども」に対する支援方法についてです。発達障害がある子どもは、ノートのマス目から文字がはみ出していたり、とても乱雑な字だったりする場合があります。また、高学年になっても鏡文字を書いたり、ゆっくり丁寧に書いても、正しく漢字が書けない子どももいます。

このような発達障害児の、「文字がうまく書けない」「字がきたない」問題にはどのように対応していけばいいでしょうか。

文字を書くために必要な機能

問題が起きる過程

「文字を書く」という行為には、様々な機能が必要になります。そして、それらの機能に一つでも不具合があると、書くことへのつまずきになります。

まず、書こうと思う文字を見たり、思い出したりして文字の形を明らかにし、正しい筆順で書かなければなりません。 書くときは、決められた行やマス目におさまるように、線や点の配置、文字全体のバランスなどにも配慮し、 たえず自分が書いた線や点を頭の中へフィードバックを行い、次に各線や点をどの位置に置けば良いのかを考え、 筆記用具を操作します。

このように記憶や動作など、様々な機能を駆使しなければ、正しくきれいな文字を書くことはできません。発達障害を持っている場合、その中のどこかの過程でつまずきがあり、文字を正しく、バランスよく書くことが困難となってしまうのです。

もちろんいつも綺麗な字で書かないといけないわけではありません。計算問題を解くときやメモを取るときなどは、ささっと自分が分かるレベルで書ければOKです。しかし、ゆっくり丁寧に書こうとしているのにうまく書けない、どうしても字が汚くなってしまう、注意して書いているはずなのに正しい文字が書けない。そんな場合は文字を書くために必要な機能がうまく働いていない場合があります。

 

文字を書くのが苦手なパターン

文字がうまく書けないパターン

「文字がうまく書けない」といっても色々なパターンがあります。それぞれで対処方法も変わってくるので、どのパターンに当てはまるのかを確認しておきましょう。

①ひらがなやカタカナの細部が正しく書けない

②漢字が正確に書けない

③マスや行におさまるように書けない

④鉛筆の持ち方や動かし方がぎこちない

⑤極端に文字がきたない

 

文字を書くのが苦手な子どもへの対応

①ゆっくり丁寧に書かせる

ADHDの子どもたちは、文字のバランスや大きさを考えることもなく、ササッと衝動的に書いてしまい、間違えた文字を書いてしまうことが多いです。その書き方が癖になってしまい、「ゆっくり筆記用具を動かそうと思ってもコントロールできない」という状態になってしまっている子どももいます。できるだけゆっくり丁寧に書くように指導することが大切です。

ゆっくり丁寧に書く練習として「なぞり書き」もいいトレーニングになります。時間を決めて、お手本からはみ出さないように集中して取り組ませることがポイントです。鉛筆の操作や、集中するトレーニングにもなりますよ。

 

②マス目の大きさやタイプを工夫する

マスに入る大きさの字が書けない子どもや、行をはみ出してしまう子どもには、やや大きめのマスや、広めの行のノートを使わせると、書きやすくなるケースがあります。

また、マス目や行があっても、それらを意識せずに書いている子どももいます。その場合は、声かけを続けることで次第にマス目や行のことを意識して文字を書くことができるようになってくるでしょう。また、マス目や行を意識させるために、マス目や行を色ペンなどでなぞって色付けをし、意識させるといった工夫もできます。

マス目の補助線が入ったものを用いると、文字のバランスが取りやすくなる子どももいますが、逆に、線が多くて分かりにくく書きにくさを訴える子どももいます。どのような大きさのどのタイプのマス目がいいかは、本人と話し合いながら決めると良いでしょう。

高学年になると、どんどんマス目の小さなものを使うようになりますが、その子どもに合ったノートを使うようにすることがとても大切です。

 

反復練習をするだけではダメ!?

ダメ 効果なし

発達障害児の場合、文字がうまく書けないのは、脳の情報処理機能の未発達が原因であり、本人のなまけや不真面目さから起こることではありません。ですから、文字がうまく書けないことを、本人の努力不足や能力不足だと決めつけないようにしましょう。

また、反復練習をさせれば正しい文字が書けるようになるという考え方は、発達障害児に対してはほぼ100%あてはまりません。間違いを減らすために練習量を増やすやり方は、本人の苦痛を増やし、文字を書くことへの嫌悪感を感じさせるだけで、期待する効果を得ることはないでしょう。

 

「文字がうまく書けない」ことの根本的解決を測るためには、文字がうまく書けない子どものつまずきがどこにあるかを把握し、つまずきを補う指導を行い、子ども自身が練習を重ねなければなりません。

 

次回は文字をうまく書けるようになるための具体的な工夫、字の形や構造を理解させるための取り組みについてまとめます。

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