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個別学習塾・元小学校教諭・発達障害教育・二児ママの記録帳 〜人生は楽しんだもん勝ちだ〜

発達障害児のこんなときどうする?「忘れ物が多い」

f:id:ka7a-mama:20170623224626j:plain 発達障害児の、こんなときどうする?コーナーです。このコーナーでは、具体的なお悩みを元に、発達障害児の理解の仕方や、支援方法などをまとめていきます。

今回は、「忘れ物が多い子ども」に対する支援方法についてです。ADHDのある子どもは、注意力に欠けるため、先生の話や黒板に書かれたことをきちんと把握していないことがよくあります。また、忘れっぽい特性もあるため、一度は理解した内容も気づいたら忘れてしまっていることがあり、その特性から忘れ物は多くなりがちです。

宿題や教科書などの忘れ物が続くと、学校生活でも学習面において不利益になりがちです。このような発達障害児の忘れ物問題には、どのように対処していったらいいのでしょうか。

忘れ物を減らす工夫

①「持ち物チェック表」の活用

連絡帳や筆箱、下敷きなど、学校へ必ず持っていかなければならないものはチェック表を作って、毎日確認しながらランドセルに入れるようにしましょう。最終的には一人で準備ができるようになることが目標なので、忘れ物がないように大人が全て準備することがないようにしましょう。子どもにやらせず自分がやってしまった方が時間もかからず楽ですが、子どものためにはなりません。

低学年のうちは、大人と一緒に持ち物チェック表、時間割、連絡帳をチェックしながら揃え、ランドセルに入れるのもいいですが、できるようになってきたら、一人で揃えさせましょう。ただし、ランドセルに入れるときは一緒にチェックしながら入れていくなどし、できるだけ忘れ物をしないように気をつけます。

②「大切なもの入れ」の活用

学校生活を送っていると特に、必ず親に渡して、その後学校に提出しなければならない大切なプリントというものが存在します。こういった大切なものは「大切なもの入れ」を作り、必ずその中に入れるように習慣化します。

はじめはなかなか難しく、机の仲にぐちゃぐちゃに突っ込んだりすることもあるかもしれません。その都度声をかけ、大切なものはどこにしまうのが正解かを確認します。

また、中学年、高学年になってくると、「また授業で使うけど、自分たちで保管しててね」といったことも増えてきます。そういったときに決まった場所がないと、ぐちゃぐちゃにどこかに入れてその場所を忘れてしまうので、学校に保管用の大切なもの入れの場所を指定してあげるといいでしょう。お道具箱のふたを箱と重ねて使っている場合はそのふたと箱の間や、机の横に保管用の袋をかけておくなどすると、すぐに大切なものをしまうことができるので活用しやすいでしょう。

③家庭と学校の連携

ADHDの特性が原因となっている忘れ物では、本人の努力だけで解決するには難しいところが出てきます。学校では、翌日の持ち物や宿題を連絡帳に書いたか友だちや先生にチェックしてもらうように担任の先生にも相談すると良いでしょう。家では親と一緒に連絡帳をチェックしながら宿題や翌日の準備を行い、学校と家庭の両方からサポートが受けられるようにすることが大切です。

担任の先生や、仲の良い友だちなどに学校でのサポートを求め、家庭と連携して子どもを支えていくことは、重要です。社会に出ても、全て一人で!と背負い込む必要はありません。できることは自分ですべきですが、できないことを受け容れて周りの人に助けてもらう、助けを求めるという能力も大きくなるにつれて大切になってくるでしょう。

日本の評論家である、勝間和代さんも以下のように話しています。

私も典型的なADHDの症状の持ち主なので、いつも苦労しています。なるべく自分がそのような症状を持っていることを明かして、周りの人から適切なサポートを得るように心がけてきました。

このように取り組みながら、忘れ物をしなかった時はしっかり褒めて、本人に「がんばればできる」という自信や意欲を持たせることも重要です。また、連絡帳や連絡袋を活用し、親がこまめに中身をチェックする必要があります。

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