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個別学習塾・元小学校教諭・発達障害教育・二児ママの記録帳 〜人生は楽しんだもん勝ちだ〜

発達障害、こんなときどうする?「片付けができない」

f:id:ka7a-mama:20170617221642j:plain 発達障害児の、こんなときどうする?コーナーです。このコーナーでは、具体的な悩みを元に、発達障害児の理解の仕方や、支援方法などを、シリーズものとして書いていきます。

今回は、「片付けができない子ども」に対する支援方法についてまとめていきます。ADHDのある子は、特に部屋を片付けることが苦手です。部屋が散らかっていると物をなくしやすく、学習にも集中しにくくなってしまいます。また、机の奥には大事なプリントが押し込められていることも少なくありません。このような状態のままだと、成長するごとにトラブルの元となるでしょう。このような発達障害児の片付け問題には、どのように対処していったらいいのでしょうか。

散らかる前に片付ける

部屋が散らかった状態で、「早く部屋を片付けなさい!」と注意しても、子どもは何から手を付けていけばいいのか分からず、戸惑ってしまいます。できるだけ散らかる前に片付けるようにすることが重要です。

それでも、散らかりすぎた部屋になってしまった場合、最初は大人が一緒に手伝ってあげましょう。また、何からはじめたらいいのか、どのように直していけばいいのかを、短く簡潔に指示してあげることも効果的です。部屋の片付けをしようと思ったのに、気づいたらマンガを読んでいた、昔の写真を見ていたということは、通常の人でも多いと思います。ADHDを持っていると、さらにそこへの誘惑を抑えることが困難になるのです。

また、部屋が散らかりすぎると、片付けが大変で億劫になるため、定期的に片付けをするように、子どもに声をかけましょう。そして、片付けが終わったら、頑張ったことを褒めて認めてあげましょう。

片付けやすくするための工夫

散らかりすぎた部屋にならないための工夫をすることも重要です。出した物をどこに片付ければいいのか分からずそのままにしていて散らかってしまうというケースもあります。どこに片付けるのか分かりやすく表示し、片付けることを習慣づけてあげることが大切です。

①何をどこに直すのかを決める

教科書はここ、プリント類はここ、上の服は、下の服は、下着は・・・といったように、大まかに場所を決めてしまいましょう。あまり細かく決めすぎても分からなくなってしまうので、留意が必要です。

②棚や引き出しに入れる物を一目で分かるように表示する

片付ける場所が決まれば、それが一目で分かるように、棚や引き出しに絵や文字でマークをつけてあげましょう。一目で分かることが重要です。片付けた状態の写真を貼っておくのもいいですね。

③机の中などに仕切りを設ける

引き出しのスペースが広すぎると、物を放り込んだままの状態でぐちゃぐちゃ・・・と言った状況になりかねません。仕切りや小箱を利用し、できるだけ分かりやすく入れられるようにしましょう。

 

このような工夫をすることで、子どもたちは片付けやすくはなります。しかし、一番重要なことは、実践し、認めてあげることです。はじめはなかなかその都度片付けることは難しいですが、根気よく声かけを行うことで、片付けの習慣が少しずつついていくことでしょう。