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個別学習塾・元小学校教諭・発達障害教育・二児ママの記録帳 〜人生は楽しんだもん勝ちだ〜

乳幼児のときに発達障害の特性は現れるのか?0歳児からの特性は?

子育ては正解がない分とっても難しいですよね。公園や児童館で他の子どもを見る機会があれば、他の子どもと比較してしまいがちです。

「私の子、他の子どもと比べて発達が遅いのかな。」

「他の子は出来ているのに、うちの子は出来ていない。」

などといった不安な気持ちがむくむくと出てきてしまうことってあると思います。「もしかしてうちの子、発達障害・・・?」

今回は、発達障害の特性はいつ頃現れるのか。また、その特性はどういったものなのかについてまとめていきます。

 

いつ頃特性が現れるのか?

自閉症 0歳児

発達障害の行動特性は、なんらかの形で乳幼児期に現れることが多いです。しかし、発達障害の特性として、発達障害かそうでないかの線引きは非常に難しく、また、障害の種類や特性の現れ方の個人差、子どもを観察する人の経験値などにより、気付かれる時期は多少前後します。

乳幼児期といっても、生まれてすぐに発達障害の特性に気付くことは難しいです。しかし、その中でも比較的早い段階で特性が現れるのは、自閉症です。

 

自閉症の特性の現れ方

①親が声をかけても目を合わせない。

②あやそうとすると嫌がる。

③指差しをせず、大人の手を持っていこうとする。

自閉症の場合、0歳児からこういった特性がみられる場合があります。しかしながら、このような反応をする赤ちゃんが全て自閉症なのかというとそうではありません。その赤ちゃんに現れた一時的な特性に過ぎない場合もあります。従って、この0歳児の段階では、自閉症の診断はできません。しかし、観察していくうちに、

④2、3歳になっても言葉が出ない。

⑤保育園や幼稚園で集団生活に馴染めない。

などといった特性が明らかになりはじめ、障害に気づくことが多いです。

 

ADHDの特性の現れ方

ADHDの場合、0歳児では分かりません。保育園や幼稚園などの集団活動に入ってから、多動や不注意、衝動性が目立つようになります。

LDの特性の現れ方

LDの場合も、0歳児での診断は難しいです。文字の読み書きや計算などに関わる障害なので、就学後に明らかになることが多いです。また、低学年の時は努力をすることでついていくことが出来ていても、中学年、高学年になってくると学習内容も難しくなり、ついていけなくなるといったケースもあります。

 

大人になってから分かることも

発達障害 悩む

知的障害がなく、ことばの遅れもないアスペルガー症候群は、平均よりも知的指数が高かったり、学業が並外れてよくできる子もいたりで、障害に気づかれにくい場合があります。

学生時代は「勉強がよくできる子」として大学でも良い成績をとっていたのに、会社に就職して社会常識や人とのコミュニケーション能力が不可欠となる状況に身を置くことになり、初めて困り感を感じる人もいます。特に近年の仕事は、サービス業など人と関わる仕事が多くなっているため、こういった困り感を感じて悩んでいる人も多いようです。

 

発達障害に気づいたら

発達障害は、親や保育園、幼稚園の指導者などが注意して観察していれば、だいたい3歳頃には気づくことが出来るといえます。

「自分の子が障害を持っている。」

そう告げられたときに、なかなか受け入れられない保護者も多いです。しかし、発達障害には、「行動特性は、本人の発達や周りの働きかけによって変化する」という特徴があります。どういうことかというと、問題となる行動特性も、本人の発達によって少しずつ改善していくこともありますし、また、適切な支援・指導を行うことで、適切な行動をとれるように変化していくのです。

発達障害のさまざまな特性を引き起こす原因である脳機能の不具合そのものを治すことは出来ませんが、「こんなときはこうしたらいい」といった方法を教えてあげることで、次第に適切な行動がとれるようになってきます。

そして、こういった「適切な支援・指導」は、できるだけ早い時期に行う方が効果的だということも分かっています。したがって、早期支援が出来る早期発見は、とても喜ばしいことなのです。逆に、発達障害であることを受け入れず、適切な支援・指導をすることなく対応していると、発達障害の二次障害につながる恐れがあります。

二次障害については次の記事で詳しくみていきましょう。