「脳の個性」という考え方〜苦手分野の克服方法〜
『みんなちがってみんないい』
かの有名なかねこみすずさんの詩の1フレーズです。
私たち大人も、一人ひとり違いますよね。
楽観的な人、悲観的な人、計算が得意な人、計算が苦手な人、地図が読める人、
地図が読めない人、視力が良い人、視力が悪い人、歴史が好きな人、歴史が嫌いな人etc…
だれだって苦手なことはある
ka7a-mamaにも得意なこと、苦手なこと、いろいろとあります。
人間なんだから得意なことや苦手なことがあるなんて、当たり前ですよね。
私の場合、計算は得意だったけれど、地図を眺めても方向が分からず、地図をくるくる回しながら進むのに迷う・・・ということが多々あったわけです。
今はスマホの地図アプリという便利なものがあるので、現在地と方向を確認し、それを見ながら目的地までどうにかたどり着くことができるようになりました。
しかし、それを知人に話すと「地図見たら書いてるじゃん!なんで分からないの?」と言われてしまう。
知人からしたら、地図を見て、その地図通りに進めば目的地に簡単にたどり着く。というのです。
それを聞いた私も、同じように試すのですが、どうしても地図が思い描けないのです。
また、頑張って現在地と方向を理解できたとしても、一つ曲がり道を曲がってしまうと途端に分からなくなってしまいます。
視力も悪いため、眼鏡やコンタクトレンズを付けないと日常生活を送ることが困難です。
しかし、それも視力が良い人からすれば「なんで見えないの?」です。
その人にとって見えることが当たり前だから・・・
苦手分野の克服方法
上に挙げた例は、とても極端な例です。
しかし、もちろん、大人だけではなく、子どもたちも一人ひとり違います。
何度練習しても、何度注意しても、計算が苦手、漢字が書けない、友だちをたたいてしまう、約束が守れない・・・
そんなとき、「なんでできないの!?」「なんで分からないの!?」と怒ってしまっていませんか?
「この子にはどうせできないんだ」「何回言っても無駄やな」と諦めてしまっていませんか?
・・・できることが当たり前な人からすれば、そう言いたくなるのは分かります。
しかし、できて当たり前ではないのです。
その子どもなりの考え方があり、見方があります。
上に挙げた例で言えば、地図を見ても、分からないものは分からない!裸眼で見ても見えないものは見えない!のです。
では、どうすればいいか。
簡単です。
その子に合わせた、その子にできるやり方を探していけばいいのです。
地図アプリや眼鏡やコンタクトレンズを一緒に探してあげればいいのです。
少しやり方・考え方を変えてみれば、できなかったことができるようになるかもしれません。
「脳の個性」とは?
このように、地図が簡単に読める脳と読めない脳、計算が得意な脳と苦手な脳、何かトラブルがあったときに怒りとして処理する脳と悲しみとして処理する脳。
様々な脳があり、それを『脳の個性』『脳の多様性』と呼ぶ考え方があります。
発達障害というのも、言うなれば一つの脳の個性・脳の多様性と言えます。
私たちが生物多様性や、文化、人種の多様性で学んできたことは、人間の脳にも当てはめることができるのではないでしょうか。
完全無欠の「正常な」脳があって、他の脳はすべてこの脳と比較し、「ここが欠けている」「ここが足りない」と比較するよりも、様々な脳があるからこそ、世の中が豊かになると考え、認めていくことが必要なのではないかと考えます。
「みんな同じ」「みんな平等」といった画一的な教育だけではなく、その子どもの『脳の個性』を認めた上で、一人ひとりに合わせた教育も必要なのではないでしょうか。