発達障害児と通常児の違いは?増える「グレーゾーン」の子どもたち
発達障害児と通常児、どこがどう違うのでしょうか?実は明確に発達障害児と通常児を線引きすることはできません。今回は、発達障害の診断の曖昧さについてや、グレーゾーンの子どもたち、今の教育についてka7a-mamaが想いのままにまとめます。
発達障害の診断
発達障害を持っているか持っていないかの診断は、主に医師が行います。しかし、その診断に明確な基準があるわけではなく、お医者さんの主観によって診断も変わることが多いです。
以前働いていた小学校の保護者の間では、「発達障害と診断してもらいやすい病院」と「はっきり発達障害とは診断してもらいにくい病院」があるという話を聞きました。保護者によって考え方が違うので、発達障害と診断されたい保護者はこちらの病院、発達障害と診断されたくない保護者はあちらの病院を受診するなどしていたようです。
今や保護者もライングループを作って様々な情報を交換し合う時代です。クラスの様子や子どもの情報などと同じように、病院情報まで共有しているんだなと驚いたものです。
話を戻しますと、発達障害児と通常児は「ここからここまでが発達障害児、ここからここまでが通常児」などといった明確な線引きは存在しません。そしてとても曖昧なものなのです。少し発達障害の特徴があるような気がするけど診断名がついていない位の症状のことを「グレーゾーン」と言われることがあります。
グレーゾーンとは?
グレーゾーンとは、その名の通り白黒はっきりしない状態のことを言います。発達障害のような特性を持ってはいるけど、診断名がつくほどのものではない。といった状態です。
グレーゾーンの子どもたちは、勉強ができないことに対してコンプレックスを持っていたり、「どうして私はできないんだろう」と疑問に思っていたりします。この状態が続くと、発達障害有る無しに関わらず、発達障害の二次障害のような状態になることがあります。つまり、「どうせ頑張ってもできない」「やるだけ無駄だ」とやる気をなくしてしまったり、大人に対して反抗的な態度をとってしまうようになる場合があるということです。
学校現場にいると、このグレーゾーンの子どもが多いことに気付かされます。関わってきた大人が無理解だった場合は、問題児となっている場合も多いです。学校で問題を起こしている子が全てグレーゾーンや発達障害の可能性があるとは言いませんが、変わったところがあるのは事実でしょう。そして、その変わったところというのが長所なのです。その長所を認め、その反動で困っているところは、大人や仲間がフォローしてあげることが必要なのです。
一人ひとりに合わせた教育の大切さ
このように考えると、発達障害があってもなくても、グレーゾーンでも、それぞれの子どもに合わせた教育の必要性を強く感じます。「発達障害」」という言葉が知られ、発達障害かどうかが問題にあがるケースが多いですが、問題はそこではないと思うのです。
かといって今の小学校教育の中で、どうやったら一人ひとりに合わせた教育をしてあげられるんだろう?と考えても、なかなか思いつきません(^^;)しかし、発達障害やグレーゾーンの子どもたちは、大いなる可能性を秘めています。その可能性を、学校教育特有の「みんな一緒が一番!」「空気を読むのが当たり前!」などの価値観で潰して欲しくないと切に願います。